猪のおもちゃ
会期 2018年11月10日(土) → 2019年2月19日(火)
会場 日本玩具博物館1号館

 干支(=エト)の動物をテーマにしたお正月の展示も当館の恒例となりました。「十二支」は,動物で時刻や方角,あるいは年月を表わす考え方として古代中国から伝わったものですが,長い歴史を経て日本人の暮らしに深く根を下ろし,庶民の間でも親しまれてきた民間信仰です。例えば,生まれ年にあたる動物の性質がその人の性格や運勢などに関係するという信仰,自分の生まれ年に因んだ動物をお守りにする習俗などがあります。日本の郷土玩具はこれらを母体として生まれた庶民的な文化財です。
 
 2019年の干支は「亥(=猪)」。猪は古くから日本人とも関わりの深い動物で5世紀ごろから宮中ではすでに狩りの重要な獲物の1つとして捕獲され,食べられていたという記述もあります。しかし,干支の動物の中でも,「午(=馬)」や「申(=猿)」「戌(=犬)」などに比べると造形物としてはあまりつくらていません。野生の猪の強さや獰猛さが好まれなかったのでしょうか。郷土玩具の猪の造形を見てみると,むき出しの牙と鋭い目,四肢を大きく広げ,まさに猪突猛進する姿が特徴ともいえます。相手を威嚇するような姿かもしれませんが,ひとつひとつ観察してみると,木や土や紙を素材として勇猛でユニークな猪の表情が見えてきます。ぜひ各地の猪の玩具をお楽しみください。

この特別陳列では,2019年の干支「亥(=猪)」を表わす日本の郷土玩具を中心に50点を集めてご紹介します。


ウリの木の皮細工の猪 花巻土人形・猪 佐土原土人形・扇もち猪 松江の練物 猪車 富山土人形・猪